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マネーコラム

Vol.88

投資商品選びのアドバイス

2021.05.01

「つみたてNISA」など個人投資を後押しする税金の優遇制度も生まれて初心者にも間口が広がってきた資産運用ですが、いざ始めるとなると、どの金融商品を購入するかで迷う人が少なくありません。個人向け資産運用サービス提供のウェルスナビ株式会社が2月に利用者を対象に実施したアンケートによると、NISA口座は開設済みだが、同口座で投資していない人にその理由を尋ねたところ、「どの商品を購入してよいかわからない」と答えた人が27%に上ったそうです。

運用商品は、目的や投資に対するスタンスなどを勘案して選ぶ必要があります。例として、金融庁がNISA特設ウェブサイトで紹介している「タイプ別資産運用スタイル」の概要を下記に示しました。

他にもネット証券会社などの金融系企業や業界団体などもこうしたタイプ別のおすすめ商品を紹介しています。

私はつみたてNISAで投資を始めようとする方に、いくつかの質問をしてリスク許容度を診断し、投資タイプを「ポジティブ型」、「スタンダード型」、「ほったらかし型」に3分類。つみたてNISAの商品を大別すると「株式のみ」か「バランス型」ですが、運用益の非課税メリットを最大限に活用するためにも値動きの大きい「株式のみ」を推奨しています。そのうえで、リスク許容度によって「先進国株式」や「新興国株式」への投資割合を決定します。なお、「ほったらかし型」には「全世界株式」1本をおすすめしています。

つみたてNISAで購入できる商品(2020年12月23日現在、193本)は金融庁が定めた一定の条件を満たす公募株式投資信託と上場株式投資信託(ETF)に限定されており、長期・積立・分散投資に適した商品がそろっています。自分に合った商品を見つけてみてください。

タイプ別資産運用スタイルの例

かづな先生の今月のおさらい

投資初心者がより簡単に投資を始めるためのツールとして、存在感を増しているのがロボットアドバイザー。複数の会社が提供しており、そのうちの1社であるウェルスナビ株式会社は、簡単な質問に答えることで、最適な資産の組み合わせを構築し、商品の購入・運用までしてくれます。2021年3月からはNISA(一般NISA)にも対応しました。投資商品選びとともに、非課税メリットをどの制度で生かせばいいかも同時に比較検討しながら、「投資デビュー」をしましょう。

田中 香津奈

田中 香津奈

株式会社フェリーチェプラン代表取締役。ファイナンシャルプランナー、社会保険労務士。テレビ・ラジオ出演、雑誌への執筆、講演・セミナーなど多彩な活動を展開。

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