大樹認知症サポートサービス

認知症情報マンスリー通信 vol.2 2020.11

認知症情報マンスリー通信

2025年には65歳以上の約5人に1人が認知症になると予想されています。認知症は誰もがなり得るものであり、家族や身近な人が認知症になることなども含めて、多くの人にとって身近なものになっています。
認知症の予防に取り組んだり、認知症になった場合に備えるためには、正しい知識と十分な情報が必要になります。大樹生命は、認知症に関する最新の情報をお届けいたします。

MCI(軽度認知障害)を発見、対処して認知症予防を!

最近物忘れが多くなったけど年のせい…と片付けていませんか。忘れっぽくなった以外にも、「会話についていけなくなった」「以前簡単にできていた仕事ができなくなった」「必要もないのに同じ物を何度も買う」など、思い当たることがあったら、もしかしたら、MCI(軽度認知障害)になっているかもしれません。

MCIとは、「認知症まではいかないが、健常ではない」かつ、「数年後に認知症に移行する可能性がある」状態のことをいいます。しかし、早い時点で対処すれば認知症への進行を予防できます。そのためには日頃からMCIを頭の片隅に置いて、おかしいなと思ったらすぐに医療機関を受診する心構えを持ちましょう。

認知症の前段階がMCI。1年で10%以上の人が認知症に…

認知症とは脳の機能が低下し、また記憶や言語などの認知機能が低下することで、日常生活が困難になる状態を指します。MCIは、認知機能が年齢の平均より低下しているが、日常生活には影響が出るほどではない状態です。いわば正常と認知症の中間に当たる認知症予備群の状態なのです。
MCIは軽度の認知症と混同されがちですが、自立して生活できるため認知症ではありません。しかし、その状態を放置してさらに認知機能が低下すると、本格的な認知症に進行してしまいます。MCIの人の経過を観察すると、1年で10%以上の人が認知症に進行するとされています。

【MCIと認知症の違い】

●認知症: 日常生活を送るのが困難なほどに認知機能が低下した状態。
●M C I : 日常生活に支障はないが、年齢相応以上に認知機能が低下した状態。

【MCIの特徴】

  • ・他の同年代の人に比べて、物忘れの程度が強い。
  • ・物忘れが多いという自覚がある。
  • ・日常生活にはそれほど大きな支障はきたしていない。
  • ・物忘れがなくても、認知機能の障害(失語・失認・失行・実行機能障害※)が1つある。
  • ※【失語】言語障害があり、言語の適切な理解と表現ができない
    【失認】感覚機能は損なわれていないが、対象を認識または同定することができない
    【失認】感覚機能は損なわれていないが、対象を認識または同定することができない
    【失行】運動機能は損なわれていないにもかかわらず、動作を遂行することができない
    【実行機能障害】計画を立てる、順序立てるなど、目的を果たすために行動できない
今日からできるセルフケア

MCIから認知症へ進行させない基本は、頭を使う健康的なライフスタイルです。脳を刺激することで、活きた脳を一生維持しましょう。

1.「いつもと違う…」でMCIをチェック

異常を感じたとき、「年齢のせい」とそのままにしないで、医療機関で医師によるMCIのチェックを受けましょう。心理テストが中心となるため痛みのある検査はありません。

2.新しいことにチャレンジ。脳を刺激する活動を

脳を刺激するために新しいことに挑戦しましょう。例えば語学学習であれば、「見る・聞く・読む・話す」と多くの能力をフル活用して脳を刺激できます。重要なのは楽しく続けることです。

3.粗食になりすぎず、バランスの良い魚中心の食生活に

食事では、体の細胞を修復する栄養素であるタンパク質やビタミン類をしっかり取りましょう。特に脳に大切な栄養素の必須脂肪酸(DHA,EPAなど)が多く含まれる青魚がお勧めです。

4.「週に3日以上」を意識して、日常生活で体を動かそう

体を動かすと脳は活性化します。街歩きをする程度の、日常生活でできることでOK。週に3日以上は意識して体を動かす時間をつくりましょう。一緒に行う仲間がいれば効果倍増です。

厚生労働省が2015年に発表した「認知症施策推進総合戦略(新オレンジプラン)~認知症高齢者等にやさしい地域づくりに向けて~」によると、2012年には462万人、65歳以上の高齢者の7人に1人だった認知症患者数が、2025年には約700万人、5人に1人になると見込まれています。さらに、その予備群といわれるMCIの人も認知症の人と同数程度いるとも言われており、認知症対策は社会的な緊急の課題となっています。
認知症の治療は日進月歩で進化しているとはいえ、やはり発症してからでは回復は困難を極めます。認知症への進行を水際で食い止めることができるよう、自覚症状からMCIを早期に発見できる知識を持つことが、これからの超高齢社会を生きる私たちにとって、とても大切になってくることでしょう。

<参考資料>
『さわやか』2017秋号「MCI(軽度認知障害)の段階で発見!将来の認知症を予防しよう」(制作/社会保険研究所)
厚生労働省ホームページ「みんなのメンタルヘルス」 ほか

原稿:社会保険研究所©

  • *当記事は、ティーペック株式会社『ティーペック健康ニュース』(2018年4月)を引用して作成しております。
  • ※医師の診断や治療法については、各々の疾患・症状やその時の最新の治療法によって異なります。当記事がすべてのケースにおいて当てはまるわけではありません。
  • ※掲載記事は、医療・医学に関する理解・知識を深めるためのものであり、特定の治療法・医学的見解を支持・推奨するものではありません。
  • ※診断や治療を必要とされる方は、適切な医療機関を受診の上、医師の指示に従ってください。
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