大樹認知症サポートサービス

介護サービスの内容

公的介護保険制度のしくみ

介護が必要になった方を社会全体で支えていくためのしくみとして、公的介護保険制度があります。
市区町村が運営し、40歳以上の方が全員加入して介護保険料を納め、要介護認定を受けた場合に利用料の1割( 一定以上の所得のある65歳以上の方は2割、2割負担者のうち特に所得の高い層は3割)を支払うことで、『現物給付』による介護サービスを受けることができます。

  • 本ページの記載内容は2021年3月現在の公的制度に基づいており、今後変更されることがあります。
保険料の支払いと介護サービスを受ける要件

保険料は、第1号被保険者(65歳以上の方)の場合、市区町村が徴収します。第2号被保険者(40歳~64歳の方)の場合、会社員・公務員は医療保険者から医療保険の保険料とあわせて徴収され、自営業者は国民健康保険料とあわせて徴収されます。
公的介護保険制度では、要支援・要介護状態となった第1号被保険者の方と、加齢による心身の変化に起因する以下の疾病(特定疾病*)により要支援・要介護状態となった第2号被保険者の方が、介護サービスを受けることができます。

介護サービスを受けるためには、要介護認定を受けることが必要

介護サービスを受けるためには要介護認定を受け、支援や介護が必要であると認められなければなりません。 この要介護認定は、介護の必要度の度合いに応じて「要支援1、2」「要介護1~5」の7段階の要介護度にわけられ、要介護度によって受けられるサービスの内容が決まります。

[要介護度別の要介護認定のめやす]
介護サービスの種類

公的介護保険制度で受けられる介護サービスには、「在宅サービス」「地域密着型サービス」「施設サービス」があります。
このうち、在宅サービスと地域密着型サービスは、組み合わせて利用することができます。また、要介護度によって受けられる介護サービスが異なります。

在宅サービス
自宅で受けるサービス(訪問介護、訪問看護など)や、自宅から通って利用するサービス(通所介護、通所リハビリテーションなど)など
地域密着型サービス
住み慣れた地域での生活を支えるため、身近な市区町村で提供されるサービスで、自宅で受けるサービス(夜間対応型訪問介護など)や自宅から通って利用するサービス(認知症対応型通所介護)など
施設サービス
介護老人福祉施設、介護老人保健施設、介護療養型医療施設、介護医療院に入所して受けるサービス
利用者は、介護サービス費用の1割を負担

利用者は介護サービスを利用した際、介護サービス費用の1割(一定以上の所得のある65歳以上の方は2割、2割負担者のうち特に所得の高い層は3割)を負担します。しかし、利用者の自己負担には所得に応じた上限額が設定されており、1か月に支払った自己負担の合計額が上限額を超えた場合、超えた分が払い戻される「高額介護サービス費」などの制度があります。また、利用者の負担割合は、年金収入などに応じて異なります。

[利用者負担割合]
公的介護保険制度ではカバーできないものがあります。
公的介護保険制度の対象外のサービスの利用等
その他
  • 支給限度額を超えるサービスを受ける場合の費用
  • 対象外のサービス(食事の宅配サービス、福祉自動車送迎など)を受ける場合の費用
・有料老人ホームの入居一時金
  • (働いている人の)今まで、どおり働けなくなったときの無収入や収入減
  • (介護する人の)短時間勤務や退職による収入滅

介護サービスの内容

介護サービスは、ケアプランに基づき、さまざまなサービスを組み合わせて利用することができます。
在宅サービスと地域密着型サービスには、1か月あたりのサービスの利用限度額が設けられています。

利用限度額を超えてサービスを利用する場合は、超えた分が全額自己負担となります。

■在宅サービスの1か月あたりの利用限度額と自己負担額(要支援は別途定められています)
  • 同一月内に利用した介護サービスの「1割(一定以上の所得のある65歳以上の方は2割、2割負担者のうち特に所得の高い層は3割)の自己負担の合計金額」が高額になった場合の軽減措置があります。

厚生労働省「社会保障審議会介護給付費分科会第168回(H31.2.13)資料1」より当社にて作成

自己負担が高額になったとき

1か月に支払った自己負担の合計額が高額になり、下記の限度額を超えたときは、「高額介護サービス費」として超えた分が払い戻され、負担が軽くなります。給付を受けるには、市区町村への申請が必要です。

■自己負担の限度額(月内)
  • 「世帯」とは、住民基本台帳上の世帯員で、介護サービスを利用した方全員の負担の合計の上限額を指し、「個人」とは、介護サービスを利用したご本人の負担の上限額を指します。
在宅での生活を支援する「在宅サービス」*1*2

※要支援1、2の方も受けられるサービスがありますが、サービスの範囲等が限定されます。

「高額介護サービス費」の自己負担の限度額、在宅サービスのサービスの内容は、厚生労働省「介護事業所・生活関連情報検索『介護サービス情報公表システム』」より当社にて作成
在宅サービスの自己負担の目安は、厚生労働省「介護保険最新情報」Vol.704、厚生労働省「介護事業所・生活関連情報検索『介護サービス情報公表システム』」より当社にて作成
自己負担1割の費用を目安として掲載(一定以上の所得のある65歳以上の方は2割、2割負担者のうち特に所得の高い層は3劃)
「福祉用具貸与の平均価格」は、厚生労働省「社会保障審議会介護保険部会(第66回)」「福祉用具・住宅改修」(参考資料)より当社にて作成
「住宅改修」のサービスの内容は、厚生労働省「平成29年度第I回介護保険福祉用具・住宅改修評価検討会に関する資料」より当社にて作成

*1在宅サービスには「居宅療養管理指導」も含まれますが、上記『介護サーピス情報公表システム』では、公表されていないため、本冊子では省略します。
*2在宅サービスのうち、「訪問リ八ビリテーション」「通所リ八ビリテーション」「特定施設入居者生活介護」「特定福祉用具販売」は本冊子では省略します。
*3自己負担額は、お住まいの地域がどの地域区分(1級地~7級地、その他)に属しているかによって異なります。
*4「住宅改修」は、制度上は「在宅サービス」に含まれませんが、本冊子ではまとめて紹介します。

地域に合わせたサービスを提供する「地域密着型サービス」*1
施設に入所する「施設サービス」

※施設サービスは要支援1、2の方は利用できません。

地域密着型サービス、施設サービスのサービスの内容は、厚生労働省「介護事業所・生活関連情報検索『介護サービス情報公表システム』」より当社にて作成
地域密着型サービスの自己負担の目安は、厚生労働省「介護保険最新情報』Vol.704より当社にて作成

*1 地域密着型サービスのうち、「夜間対応型訪問介護」「定期巡回・随時対応型訪問介護看護」「療養通所介護」「小規模多機能型居宅介護」「複合型サービス(看護小規模多機能型居宅介護)」は本冊子では省略します。
*2 自己負担1害Jの費用を目安として掲載しています(一定以上の所得のある65歳以上の方は2割、2割負担者のうち特に所得の高い層は3割)。自己負担額は、お住まいの地域がどの地域区分(1級地~7級地、その他)に属しているかによって異なります。

所得が低い方は、居住費と食費の負担が軽くなる

所得が低い方が介護保険施設や短期入所を利用する場合、負担軽減を図るため、居住費と食費について所得に応じた負担限度額が設けられています。

■居住費・食費の自己負担限度額(日額)

*3 2016年8月以降は、非課税年金も含みます。

施設の居室類型は、居住環境や人員配置によって、それぞれユニット型個室、ユニット型個室的多床室、従来型個室、多床室に区分されます。居住費・食費の自己負担限度額(日額)は、厚生労働省「介護事業所・生活関連情報検索『介護サービス情報公表システム』」より当社にて作成
( )内の金額は、介護老人福祉施設(特別養護老人ホーム)、短期入所生活介護を利用した場合の自己負担限度額(日額)

特別養護老人ホームの入所申込者は29.5万人(2016年4月1日時点*1)
特別養護老人ホーム(特養)は、重度の要介護の方を優先するために、入所できるのは原則として、要介護3以上の方(もしくは、特例入所と判断された要介護1と2の方に限られます。特養の入所申込者は約29.5万人で、その内訳は「要介護3」約11.5万人が最も多く、次いで、「要介護4」約10.3万人、「要介護5」約7.6万人となります。

*1 出典・厚生労働省『特別養護老人ホームの入所申込者の状況」(平成29年3月)

有料老人ホームの場合
有料老人ホームは、介護等のサービスがついた高齢者のための住まいです。入居時の要件などは各ホームによって異なります。また、公的介護保険制度のサービスを利用できる場合もあるため、費用は各ホームによってさまざまです。特養とは異なり、前払金が必要となり、ホームによっては3,000万円以上かかるケースもあります。

* 出典:公益社団法人 全国有料老人ホーム協会「有料老人ホームにおける前払金の実 態に関する調査研究事業』別冊アンケート調査クロスデータ集(平成27年3月)

監修/淑徳大学総合福祉学部教授 結城康博

1969年生まれ。淑徳大学社会福祉学部卒業。法政大学大学院修了(経済学修士、政治学博士)。地方自治体にて、介護職、ケアマネジャー、地域包括支援センター職員として勤務(社会福祉士・ケアマネジャー・介護福祉士)。現在は淑徳大学総合福祉学部教授。厚生労働省の社会保障審議会介護保険部会委員(2010.5.31~2012.5.31。再任2013.1.21~2015.1.20)も務めた。