検索

マネーコラム

Vol.89

新型コロナ禍の家計防衛術

2021.06.01

新型コロナウイルスは収束が見通せず、先行きが不透明な日々が続いています。景気の先行きも見通しにくく、仕事を失ったり、収入が減ったりと、生活の基盤が不安定化する懸念もぬぐえません。

実際、厚生労働省の「毎月勤労統計調査」によると、現金給与総額は2020年4月から2021年1月まで10か月続けて前年同月比で減少。また、ウェブサイト「カジナビ」編集部が実施したインターネットアンケート調査でも、新型コロナウイルスの影響で世帯の収入が減ったと回答した人が半数近い48%に上りました(「増えた」は3%、「変わらない」が49%)。

そうした環境下では、なるべく家計の無駄をなくして将来に備える必要があります。下記の表は「お金の勉強を始めたい」と考えている人に、私が最低限やっておくべきチェックリストとして提示しているものです。家計の無駄をなくすためのリストとしても有効だと思います。

このリストにも含まれていますが、光熱費や通信費といった毎月支払う固定費は一度削減できると、その後も効果が続きますので、これまで見直したことがないという人は一度チェックしてみることをおすすめします。電気やガスは小売りが自由化されて選択の幅が広がっているので、より割安なサービスがないか、確認してみましょう。また、携帯電話料金に関しても大手各社が新料金プランを発表しています。格安スマホ会社のプランも含め、比較・検討してみましょう。

リストにはありませんが、キャッシュレス決済の活用もおすすめ。クレジットカードや電子マネーに加え、スマートフォンを使ったQRコード決済も使える店舗が増えています。お得にポイントが貯められ、また取引記録が残るため、家計簿なしで家計管理ができる点もメリットです。

タイプ別資産運用スタイルの例

かづな先生の今月のおさらい

お金を増やす方程式は「収入」を増やし、「支出」を減らし、「利回り」を高くする、です。家計の無駄な支出を減らしても収支の改善が芳しくないようなら転職、もしくは副業による収入源の複数化を検討してはどうでしょうか。副業解禁の動きは大手企業を中心に拡大し、身近なものとなりつつあります。家にある不要品を売ったり、ハンドメイド通販サイトで作品を販売するなど、リスクが低く、在宅で始められるものもあります。できそうなものから挑戦してみましょう。

田中 香津奈

田中 香津奈

株式会社フェリーチェプラン代表取締役。ファイナンシャルプランナー、社会保険労務士。テレビ・ラジオ出演、雑誌への執筆、講演・セミナーなど多彩な活動を展開。

バックナンバー

全てを表示閉じる