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マネーコラム

Vol.93

ねんきんネットを活用しよう!

2021.10.01

厚生労働省は「いい(11)みらい(30)」の語呂合わせから11月30日を「年金の日」と定め、「ねんきんネット」で年金記録の確認や年金見込額の試算をして、高齢期の生活に思いを巡らしましょう、と呼びかけています。このねんきんネットはパソコンやスマートフォンで、いつでも簡単に利用できる便利な公的サービスです。

年金記録や受給見込額は「ねんきん定期便」でも確認できますが、これは年1回の郵送しかなく、しかも50歳未満の人向けは将来の年金見込額が記載されていません。このため、少し手間はかかりますが、ねんきんネットに登録して、毎月更新される自身の年金情報を確認することをおすすめします。

登録は、日本年金機構のホームページからねんきんネットのログインページにアクセスして行います。利用対象は、基礎年金番号の保有者(ただし1986年4月以前に年金受給権が発生した老齢年金受給者は利用不可)。登録にはその基礎年金番号(年金手帳や年金証書に記載されている)とメールアドレス、さらに「アクセスキー」が必要です。このアクセスキーは「ねんきん定期便」の到着3か月以内ならそこに記載されている有効なキーを利用して登録できますが、3か月を過ぎていた場合は「アクセスキーなし」のボタンを押し、その後の指示に従ってユーザーIDの発行を申し込む必要があります。このIDは5営業日前後でご自宅に郵送されますので、そこから手続きを再開します。

なお、マイナンバーカードを保有している人は、マイナポータルのサイトからアクセスキーなしでログインできます。

下図は登録手続きを完了した後にログインできるねんきんネットの画面です。「年金記録の確認」や「将来の年金額の試算」などのサービスを試してみましょう。

ねんきんネット https://www.nenkin.go.jp/n_net/index.html マイナポータル https://myna.go.jp/

「ねんきんネット」での年金見込額の試算は2通り。 ●かんたん試算 現在の加入条件が60歳以上まで継続すると仮定して自動的に試算 ●詳細な条件で試算 今後の職業や受給開始年齢などの条件を自分で入力して試算。

かづな先生の今月のおさらい

1961(昭和36)年4月2日以降生まれの男性、1966(昭和41)年4月2日以降生まれの女性の公的年金の受給開始年齢は原則65歳で、60~70歳の間で繰り上げ・繰り下げ受給することができ、さらに2022年4月からは75歳までの繰り下げが可能となります。「ねんきんネット」による将来の年金額試算機能のうちの「詳細な条件で試算」を利用すれば、繰り上げ・繰り下げをした場合の年金見込額も試算できるので、高齢期の人生設計の検討に役立ちます。

田中 香津奈

田中 香津奈

株式会社フェリーチェプラン代表取締役。ファイナンシャルプランナー、社会保険労務士。テレビ・ラジオ出演、雑誌への執筆、講演・セミナーなど多彩な活動を展開。

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