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マネーコラム

Vol.77

マイナンバーカードによる消費活性化策、マイナポイントがスタート!

2020.06.01

キャッシュレス決済による国のポイント還元事業は2020年6月末で終了予定ですが、その後には、マイナンバーカードを保有している人へのポイント還元事業(マイナポイント)が始まります。マイナンバーカードを持っていない人は、これを機に作成してみてはいかがでしょうか?

■マイナンバーカードとは?

「マイナンバー」とは、国内の全住民に指定・通知されている12桁の番号です。
「マイナンバーカード」は、住民が申請することで無料交付されるプラスチック製のICチップ付きカードです。
※「マイナンバー通知カード」(紙)はマイナンバーを知らせるもので、通知カードだけでは本人確認書類としては使用できません。

カードの表面には、氏名、住所、生年月日、性別と本人の顔写真等が記載され、本人確認のための身分証明書として利用できます。裏面にはマイナンバー(個人番号)が記載されており、税・社会保障・災害対策の法令で定められた手続きを行う際の番号確認に利用できます。マイナンバーカードがあると、自治体サービスやe-Tax等の電子証明書を利用した電子申請などさまざまなサービスに利用できます。

マイナンバーの「通知カード」と「マイナンバーカード」

■マイナンバーカードを活用した消費活性化策とは?

消費税率引き上げに伴う景気対策の一環として、また、マイナンバーカードの交付率を上げるため、2020年9月から、マイナンバーカードを活用した消費活性化策(マイナポイント事業)が予定されています。このマイナポイントの「予約」はすでに開始されており、事業者を選ぶ「申込」は7月から始まる予定です。

マイナポイント事業は、マイナンバーカードを紐づけしたキャッシュレス決済サービスで、チャージまたは買い物をすると、「マイナポイント」が国から付与されます。もらえるマイナポイントは、チャージまたは買い物をした額の25%(上限5,000円分)。2021年3月31日までの予定です。通常のポイント同様、買い物に利用することができます。

マイナポイントをもらうための手続きは以下のような流れになります。

<マイナポイントの「予約」>
まず、パソコンやスマートフォンからマイナポイントの「予約」を行います。スマートフォンであれば「マイナポイント」アプリをダウンロードし(対応していない機種があります)、パソコンであれば「マイキーID作成・登録準備ソフト」をインストールします(パソコンは所定のICカードリーダライタが必要です)。その上で、スマートフォンやパソコンのICカードリーダライタでマイナンバーカードを読み取り、暗証番号(マイナンバーカード受け取り時に設定した数字4桁のパスワード)を入力して「予約」は完了です。
ご不明点やその他の詳細については地方自治体へ相談してみましょう。

<キャッシュレス決済事業者を選ぶ>
「予約」が終了したら、キャッシュレス決済事業者を1つ選び、マイナポイントの「申込」を行います。決済事業者への申込などは2020年7月以降からになる予定です。

<キャッシュレス決済利用でマイナポイント>
選んだ決済サービスでチャージまたは買い物をすると、決済事業者を通じてマイナポイントが付与されます。決済サービスでいつものお買い物に利用できます。

■マイナンバーカード発行の申請方法

まだマイナンバーカードを持っていない人は、発行の申請手続きが必要です。申請手続きは、スマートフォン、パソコン、郵送、街中の証明写真機(対応しているもののみ)から行うことが可能です。

申請終了後、内容に問題がなければ、住んでいる市区町村から「マイナンバー交付通知書」が送付されます。その通知書とマイナンバー通知カード、本人確認書類を持って役所の指定窓口へ行くと、マイナンバーカードを受け取ることができます。申請から発行までは1カ月程度かかります。

■特別定額給付金の申請も可能です

新型コロナウイルスの緊急経済対策として、5月1日より「特別定額給付金」の申請・給付がスタートしましたが、マイナンバーカードがあれば申請に利用できます。

「特別定額給付金」の給付対象者は2020年4月27日の「基準日」に住民基本台帳に記録されている人で、給付額は対象者1人10万円です。世帯単位で請求を行い、受給権者は世帯主です。締切は、各市区町村における郵送申請方式の受付開始日から3カ月以内。

給付金の申請は郵送またはオンライン申請ですが、マイナンバーカードを保有している人はオンライン申請が可能です。オンライン申請は、国のオンラインサービス「マイナポータル」で振込口座を入力し、口座の確認書類をアップロードすればよく、本人確認書類は不要です。

新型コロナウイルスで家計への影響がある中、マイナポイントでもらえる上限5,000円分は決して少額ではありません。これを機会にマイナンバーカードの取得を検討し、マイナポイントの予約をするなら、早めに行いましょう。

参考

(執筆者:豊田眞弓)

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