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マネーコラム

Vol.113

安心・安全なカーライフのために 自動車事故への 備えをチェック

2023.6.01

夏休みに入ると、行楽地へ車で出かけることが増える季節ですが、万一の事故による損害への備えは十分でしょうか。加入している保険をチェックしてみましょう。

自動車事故による損害に対応した保険には、強制加入の自動車損害賠償責任保険(自賠責保険)と任意加入の自動車保険があります。自賠責保険は法律に基づき、すべての自動車に加入が義務付けられています。義務付けの対象には原動機付自転車(原付)も含まれており、昨今注目を集めている電動キックボードも原付に該当するため義務付けの対象です。

交通事故被害者の救済が目的で、補償対象は事故の相手方の死傷に限定されます。支払われる保険金の限度額(被害者1人あたり)は、けがの場合120万円、死亡の場合3000万円、常時介護を要する第1級の後遺障害の場合4000万円などとされており、それを超える補償はなされません。また、相手の財物に対する補償、自分や同乗者の死傷、自分の車の被害に対する補償も対象外です。

こうした自賠責保険で補償されない損害をカバーするのが、損害保険会社による任意加入の自動車保険です。自賠責保険の限度額を上回る損害を補償する対人賠償保険、相手の車など財物の損害を補償する対物賠償保険、自分や同乗者の死傷による損害を補償する人身傷害保険・搭乗者傷害保険ほか、自分の車の損害を補償する車両保険などがあります。

自動車事故による相手方への賠償額は高額となる場合があり、死亡を伴う人身事故で5億円を超す損害額が認められた判例もあります。また、あて逃げや盗難などの被害には車両保険が有効です。あなたや家族を守る安心・安全なカーライフのために、加入している自動車保険を改めて確認し必要に応じて見直しましょう。

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重大事故につながるおそれもある「あおり運転」。2020年の道路交通法改正で罰則が定められました。その摘発に有効なのが、運転行為が記録されるドライブレコーダー(ドラレコ)。摘発事例の9割以上でドラレコに証拠映像が残されていたという警察庁の統計があります。ドラレコはカー用品店などで市販されているものに加え、自動車保険の特約を追加して取り付けるタイプもあります。安心感を得るためにも自動車保険の特約を検討してみてはいかがでしょうか。

田中 香津奈

田中 香津奈

株式会社フェリーチェプラン代表取締役。ファイナンシャルプランナー、社会保険労務士。テレビ・ラジオ出演、雑誌への執筆、講演・セミナーなど多彩な活動を展開。

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