脳出血は高血圧が最大の原因
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死亡率が高いくも膜下出血は再破裂の予防治療がカギ
脳卒中には脳の血管が詰まることで起きる虚血性脳卒中(代表例は脳梗塞)のほかに、脳の血管が破れることで起きる出血性脳卒中があります。その代表例が脳出血とくも膜下出血です。
脳出血は、脳卒中のなかでは脳梗塞に次いで多い病気で、脳卒中全体の約1割を占めています。脳のなかの細い血管が破れて脳内に出血が起き、その血液が固まって血腫となり、脳を圧迫。症状は発症した部位などによって異なりますが、頭痛や嘔吐、手足のしびれや麻痺、意識障がいなどが多く、出血から数分ほどでこれらの症状が現れます。
放置している時間が長いほど、血腫が大きくなり、重篤な状態になります。前回ご紹介した「ACT FAST」(顔面の麻痺、腕の麻痺、言語障がいが1つでもあれば、発症時刻を確認してすぐに119番通報)は脳出血にも有効ですので、活用してください。
そんな脳出血で最も多い原因は高血圧です。細い血管は血圧の影響を受けやすく、圧力を受け続けることでもろくなります。
治療は、むくみや頭蓋内圧の上昇を抑えたり、血圧を下げたりする薬物療法が中心。ただし、出血量が多く、状態悪化の危険が高い場合などには外科手術を行う場合もあります。
脳梗塞と同様、機能回復などのため、なるべく早くからリハビリに取り組みます。また、生活習慣の見直しによって血圧コントロールに努めることも大切で、減塩と禁煙、バランスの良い食事、節酒、適度な運動を心がけましょう。
一方、くも膜下出血は脳血管の一部が破れて、脳の表面を覆っているくも膜と脳の間の空間(くも膜下腔)に出血が広がり、脳を圧迫する病気です。発症例の約80%は、脳の太い血管の分岐部分にできたこぶ(脳動脈瘤)の破裂。よく「バットで殴られたよう」と形容されるほどの激しい頭痛が特徴で、吐き気や嘔吐を催すこともあり、重症化すると、意識障がいをきたします。発症数は3つの脳卒中のなかで最少ですが、死亡率は最も高く、発症者の30%以上ともいわれます。
発症後、再破裂・再出血を起こすことがあり、そうなるとさらに予後が悪化するため、急性期にはそれを予防する治療が必須。頭蓋骨の一部をはずして、脳動脈瘤の根元にクリップをかける「開頭クリッピング術」か、脚の付け根の動脈からカテーテルを送り、脳動脈瘤の内部に細いコイルを詰めて血液を遮断する「コイル塞栓術」などが行われます。
くも膜下出血の原因は遺伝的な要因が指摘されているほか、高血圧や喫煙、多量の飲酒なども危険因子とされており、生活習慣の見直しが再発予防に不可欠なことは他の脳卒中と同様です。